#96ローズカットダイヤモンド
制作中のジュエリーでローズカットダイヤモンドを使うか、ふつうのブリリアントカットダイヤモンドを使うか悩んでいる。
最初のイメージは、「ローズカットしかない!」と思っていたけど、サンプルが上がってみると、何だか違う。
そのローズカットが可愛くない。
ダイヤなのにくすんでみえるし、何ならグレーにみえる。
むむむ、これはダイヤの質が悪いってことなのか?
いやいや、小さいながらも自分で一つひとつ選んだし。
作り方が良くなかったということのよう…。涙
フォルムは可愛いのに、ダイヤが入ると微妙で悲しくなった。
ローズカットダイヤはドーム状で、三角形のカット面で構成されている。真上からみた時にバラの蕾のようだからローズカットと言われていて、パビリオンが無い分、ブリリアントカットに比べると重量も随分かるくなる。
従って、価格も随分抑えられる。(同じグレードなら)
カット面が少なく高さもないので、綺麗なモノほど透明でガラスみたい。勿論ダイヤなのでキラリとして、「澄んだ水の輝き」などと表現されます。
15世紀頃のアンティークジュエリーに多く、名前の可憐さとアンティークカットという響き、また通常のキラッキラのダイヤを好まない人にも人気で、通好みでオシャレさんご用達な印象です。
今回はデザイン的にローズカットの形が「ピッタリ」で、使いたかった。ぶどうの房の部分。チビぶどうピアス🍇
どうしても使いたくて、一度失敗したのにアガいてみる。
作り上の問題を出来る限り修正して、今度はローズカットに加え、普通のブリリアントカットでもサンプルを作ってみた。
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結果は…、今回も健闘むなしくローズカットダイヤ敗退。
初回サンプルに比べると随分、綺麗に光る気がするが、
輝きや色がはいったリアルな世界だと、ブリリアントカットが断然、魅力的で、イメージに近かった。
何というのかな、「生きている世界」と「止まっている世界」くらいの差があった。
写真でみるとローズカットの方が素敵なんだけど、
(だからローズカットの写真は見せない。笑)
実物は、ブリリアントカットの方がブッチギリで可愛かった。着けると寄り明白だった。
このデザインの極めて小さい世界では、形よりも「キラッキラ」の輝きの方が強かった、ということかな。
そして、こんなに小さい世界でも(1.5㎜直径くらいのダイヤ)
それぞれのダイヤの特性がしっかり現れるという凄さを改めて認識。
使い方を間違わないようにしないと、な。
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そして、また使えないサンプル達が増えてしまったぁ、く~っ。
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一番上の写真は、昨日うかがった友人のブランドe.m.さんのお店e.m.Aoyamaに掲げてあった言葉。そのままを体現されていて、これをみた時、ジーンときた。