#51シルフィウム

#51シルフィウム

#51シルフィウム

先週、ハートマークについて調べていました。

依頼されている企画のなかで、新たなモチーフとして、ハートをつかってはどうかと考えてのこと。

柄にもなく、ハート。笑

個人的には、ハートのジュエリーは恥ずかしくて着けたいと思った事はなく、デザインするにしても、やんごとない事情で、1、2度つくったことがあるだけ。

それでも、見えない所や角度を変えたらこっそり見えてくる、さりげないハートだったら、着けたいかもしれない。

きっと隠れハート的なものは、みんな好きなんじゃないかな。

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で、企画のジュエリーが、もともと15世紀に存在したリングをテーマとする、歴史を感じる、雰囲気のあるデザインだったので、ハートも、誰もしらない、ハートの起源のようなものが良いなと探してみることにした。

心臓がモチーフっていうのは、誰しも聞いたことのある話ですよね。

それも一つの説ですが、

今回、私がはじめて知った別の由来が、“シルフィウム”という植物の種。

古代ギリシャ、紀元前6-7世紀ごろ、今の北アフリカ、リビアのあたりで発行されていた銀貨に、シルフィウムの種が彫刻されていた。

それがハートマークの起源ではないかと言われているのです。

これがその銀貨とシルフィウム。

紀元前の銀貨が残っているのも奇跡だし、このプリミティブな感じのハートは中性的で不思議な感じがする。その歴史が素敵だよな。

シルフィウム貿易が600年間も続くほど、その地に豊かさを与えた薬草だったようですが、栽培が出来ずに野生種のみで、紀元前1世紀ごろには絶滅してしまったそうです。

解熱作用、鎮痛作用、避妊効果がある薬草だったらしい。

絶滅してしまったと言うところも、儚くて、ロマンを感じてしまいます。

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さて、このハートのシルフィウム、リングの模様の一部として、ほんの端っこに入れようと考えている訳ですが、

このハートマークが、そのジュエリーの良い引き立て役となると嬉しいぞ、と今から楽しみにしています。

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