親知らず

親知らず

ジュエリーとは全く関係ない話です、すみません。

一昨日、20年近く埋もれていた親知らずをぬいてきました。

歯茎のなかに横たわって鎮座しているその歯は、10年前にも抜く機会があったのに、手術の恐ろしさと困難さの説明をきいて、おののいて止めてしまったのだ。

たまにくる腫れと鈍痛に耐えることを選んでしまった。その時の先生も抜きたくない様子だったし・・・。

今回は痛みが頻繁になってきて、「抜く」と決めた。

担当の先生は若い女性の可愛らしい方で、思わず「先生が抜くんですか?」ときいてしまった。

先生は快活に「抜きますよー、大抵の歯は抜きますので、安心してください。」

んー、外見とは裏腹で頼もしいではないか。

もしも抜けない時は、上司の男性の先生が登場するとのこと。しかし、大抵は大丈夫です。と、そんなやり取りをして、手術日をむかえた。

「抜けない」「全然、抜けない」30分以上格闘していると思うが抜けない。

「もう粉々にしてしまいますねー」と先生の少し上ずった声。

既に痛いとかキツイとかは通りこして、「がんばれー!がんばれー!」「抜いてくれー!」と心の声は叫んでいる。

私は大丈夫だから、抜いてくれー!と引っ張られる歯に、顎がはずれないよう反対の力で食いしばって力くらべ。

先生の力もだんだん弱まっているように感じる。

そりゃ疲れるよね、30分以上、気をつかいながら1点に全力集中。まさに格闘技。

しかし、ビクともしない。「これはもう今日は抜けないんじゃないか」と頭をよぎる。

しばらくして、男性の先生が登場。

圧倒的に力の違いがあるが、それでも10分くらいは歯をけずったり引っ張ったりして、やっと歯の根がスポッと抜けた。男の先生でも大変だったんだな、と思う。

予定よりきっと長い時間かかったし、大変だったし、痛かったし、きつかったけど、終わったあとは、清々しい気分だった。

ボクシングとかプロレスの戦い終わった後の選手の気持ちって、こんななのか?笑  お互いを称えあいたい気分。

同時に、先生は悔しかったかな、あんなこと最初に聞かなきゃよかったな、とも思う。一緒に格闘したのだから女性の先生に抜いてほしかったな。

しかし、プロとしての判断だろうし、本人が一番、自分で抜きたかったよね。

若いころ設計業界で働いていた自分のことも少し思い出す。

まあ、とにかく男性が多い仕事場で女性が頑張っている姿は嬉しいな、頑張ってほしいな、と思うのです。

そして、まさにエッセンシャルワーカーである方々には、本当に感謝するばかりです。

ちなみに、二日経った今でも顔の左半分がはち切れそうにパンパンに腫れていて、なすびや空豆のような輪郭です。

壮絶な闘いを物語っているのでした。笑

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