すっぴん美人、お化粧美人、整形美人

すっぴん美人、お化粧美人、整形美人

すっぴん美人、お化粧美人、整形美人

先回からの続きで、天然宝石に与える人工的な処理についてのお話です。

「エンハンスメント」「トリートメント」という2つの専門用語があります。

はじめて知る人は驚かれると思うのですが、世に出まわっているルビー、サファイアのほとんどが、加熱処理を施されています。

デパートやブランドさんにある一般的なルビー、サファイアのほとんどが加熱され、あの美しい色を引き出しています。また、エメラルドにしてもオイル処理されているのが当たり前です。驚くことに、紀元前にも宝石への加熱処理は行われていました。

このような事例をエンハンスメント(ENHANCEMENT・改良)と言います。本来、天然宝石がもつ性質を壊すことなく、人が手を加え、もともと持っている美しさを引き出すこと。

これは、メイクアップ・「お化粧美人」に例えられます。その人本来の姿・資質はそのままで、お化粧によって、その魅力や美しさを最大限に引き出します。

次に「トリートメント」(TREATMENT改変・処理)、こちらは、化学的な操作で自然界ではありえない変化を宝石に施す人口処理のことです。

例えば、着色処理によって元の宝石に無い色を加えたり、放射線照射で石の結晶構造を変え、色を変えたりする処理などです。

これは「整形美人」でしょうか。備わってないものを、無理やり人工的に手を加え、カタチを変えて美しく変身すること。宝石のとしての価値も低く、鑑別書に「処理石」として記載されます。

最後に「すっぴん美人」になるのですが、こちらは宝石でいうと、採掘されたまま、そのままで美しい宝石。正真正銘の「天然宝石」と言えるでしょう。

これは非加熱のサファイア・すっぴん美人

カット以外は、人の手が加えられておらず、色も天然でとても希少です。非加熱表示の宝石がこれに相当し、とても高価でコレクションレベルで取引されることも多いそうです。ほかにも無調色のパールもすっぴん美人ですね。

今、ご紹介した3種類の宝石

エンハンスメント→お化粧美人、トリートメント→整形美人、非加熱など→すっぴん美人

この宝石たち全て、「天然宝石」として、店頭で説明され販売されているのです。

「地球の贈り物として手にしたい宝石なのか?」

「ファッションとして身に着けたい宝石なのか?」

大切な人に贈りたい宝石なのか?」

それによって選ぶ宝石も変わると思います。

みなさんはどのような宝石やジュエリーを選びますか?

とっても知りたいです。

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