#144 地球がやり残したこと
先週、お客さまからのお問合せで、
改めてアクアマリンについて図鑑をみていて、
とても感動することがあった。
アクアマリンの熱処理についての表記だったのですが、
「アクアマリンのような加熱は、自然がやり残したことを補っていること…」
(価値がわかる宝石図鑑 諏訪恭一著)
“自然がやり残した”
自然(地球)が擬人化されているところが、心に響いたのか分からないが、とっても素敵な表現だなぁと、良い気分になった♪
「地球がうっかり忘れてしまった加熱を、人間がちょっとお手伝いして、本来の美しい宝石になった」
そんな物語に受け取れて、本当に嬉しかった。
共同作業みたい!とさえ思えた。(それは無いな 笑)
前よりずっと、アクアマリンが好きになった。
市場のアクアマリンの大半は、加熱処理が施されていて
加熱しても内部の変化はなく
無処理のアクアマリンとの区別もつかないため
加熱の有無で価値が変わることはない。
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ルビーやサファイアも殆どが加熱処理をされているけれど
非加熱のものは識別できて、特に価値があがる。
その認識が強かったので、
加熱していることを少しネガティブな要素として
ご案内する機会も偶にあったように思う。
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勿論、ルビーやエメラルドは無処理にこしたことは無いが
アクアマリンのような、エンハンスメントは、
もともとある資質を引き出すための“人間のお手伝い”として
今後はお伝えして行きたい、と思った次第です。
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宝石は本当に奥が深いし、伝え方で、
ニュアンスや真実、価値の捉え方が変わってしまうので
あらゆる知識を身につけることが大切だと思いました。
修行なんだな。
そして、今回、珊瑚とアクアマリンのリングがあって
いろいろな気づきや再認識があり、
やはり宝石は楽しい!し、”元気がもらえる宝もの” だと
改めて、心に響いたのでした。